7回飲食企業再生ポイント/経営数値分析で儲けの構造を見直すこと
飲食店の経営は、いわば売上と人件費、食材原価、その他経費のバランスで損益分岐点が分かれることは周知の通りであろう。
しかし中小企業、個人経営に関わらず、経営内容をしっかりと分析せずに平然と経営していることには驚きを隠せないことである(まさにザル勘定である)。
いまさら言うまでもなく、一般的に飲食店経営は、薄利多売の理論(料理に金箔やダイヤモンドが入っていない限り)によって成立していることを考えれば、利益構造を掌握せずして儲けを産み出すことはできないことを自覚しておかなければならない。
まずもって経営の基本は、いくらの売上を上げてFLコスト及び経費を差し引いていくらか手もとに残るのかという単純なことであるものの、人件費、賃借料まではまあまあ把握しているが、とかく個人経営者に多いスタイルはザル勘定になり、面倒くさいので管理をしないと言うのが常である。
しかしそれは10店になろうとも1店でも店の数には関係なく飲食店の儲けの構造を理解しなければ経営にはならないことを忘れてはならない。
飲食店経営とは、前述しているようによほど料理レベルや価格が高く、利益率の高いものでないかぎり、わずかな利益の積む重ねで儲けを生み出せるビジネスである(いわば薄利多売の何物でもない)。まずこの飲食ビジネスの基本原理を十分に理解しておかなければならない。
つまり、いかに原価率や人件費のコントロール如何で赤字にもなるし、儲けにもなるという細部の分析をしなければ経営にはならない。
例えば、それなりの売り上げがあるのに利益が出ない、という場合には、決まって利益を食べてしまっていることが多く(店で生業のための飲食を混同してしまう)、金銭的管理が曖昧な店に多い。
またさらに繁忙時に人手がかかってしまい人件費が高くなってしまうという場合には、適正配置していないことや客席数やキッチンが狭いなど、その理由はどこかに存在するものである。
よく投資効率の適正数値を把握する指針としては、例えば売上の10%以内に賃借料を抑えること、家賃の約10倍の売上を目標に設定すること(1ヶ月の賃借料が50万であれば、500万の売り上げ計画をたてることなど(勿論損益分岐点はもっと低いいはずである)。
その他基本的な経営数値も理解しておくことが大切であろう
儲けを生み出す方法とは、目標設定の売り上げを達成するための努力をすること、あるいは経費を徹底的に見直(適正を把握する)すことであること。
つまり飲食店を開業しても赤字であれば経営は継続できない。開業までは、一生懸命やるがそのあとのことを考えなければ飲食店経営ではないことを肝に命じておくことであろう。
「飲食店を開業することは差ほど難しいことではない継続していくことが経営である」(まさに継続は力なりだ)
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