9回飲食企業再生ポイント/衰退の原因を分析する視点を持て(TPSマーケティングを再認識する)
飲食店経営者に多いタイプは、慎重に飲食店の業態企画をして開店する準備を進め成功する経営者もいる。
しかしよく飲食店は水商売と言われているように、曖昧なビジネスとおわれておいるものの、基本的には勝てば官軍という安直なものではない。
つまり綿密な飲食店の計画もせずにたまたま繁盛してしまうと、その店づくりでよいと勘違いしてしまうことが往々にしてある。
勿論綿密な業態開発を経て繁盛店を創出している企業や個人経営者も数多く存在しているだろう。
しかし飲食店を継続的繁盛店にするためには、日々の努力やTPS(Tターゲッティング、Pポジショニング、Sセグメンテーシャン)マーケティングを実践しない限り、その繁盛を継続することはできないことを理解しておくことである。
このTPSマーケティングとは、具体的に述べると、Tとは、ターゲッティング、企画する飲食店の主客層を明確にすること、Pとは飲食店の業態のポジショニングはどの位置にあるのかを明確化すること、Sとはセグメンテーションであり他店との差別化を明確にすることである。
殆どの衰退店の原因の一つには、このTPSマーケティングの思想が欠けていることが多く、いつの間にか客数が減少し、売上低下に陥るという、知らず知らずして衰退してしまうという現実がある。
やはり開業や再生に際して大切なポイントは、自店分析の視点をいかに持てるかあるいは経営の基本として自店の経営内容や利益構造をしっかりと理解しておくことが大切であろう。
自店の現状を理解せずして売上を上げることも業態再生させることは難しいことであり、日々の自店の状況に興味や分析の視点を持つことを忘れてはならない。
いわゆる衰退するということは、ある一定の売上と支持客があったものが減少し客が離れていくということであり、採算が取れない状況に陥ることである。
しかし一度衰退した飲食店を繁盛店であった店に戻すことは、開業時の努力より数倍の力が必要になることを理解しておかなければならない。
開業当初から採算が合わないことと、売上を上げるという再生は、根本的な視点が違うことも忘れてはならない。
つまり飲食店再生の要諦は、TPSマーケティングの視点で自店を分析改善していくことであることを肝に命じておくことであり、飲食店は時代の変化に対応しつつ常に業態として成長し続けることが重要なポイントになることを理解しておくことである。
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