厨房設計編/これからの時代の飲食企業再生のポイント-1

厨房設計編/これからの時代の飲食企業再生のポイント-1

 

これまで厨房会社に厨房設計を頼むと、飲食店のメニューや業態もろくに聞かずに、図面ができてしまうという、実に不可思議な進め方が通常化してしまっています。

これは、何故不可思議かというと、まず設計をすすめる前に、飲食の業態コンセプトや主軸メニューを聞いてから、厨房設計に臨むことが、一般的であることです。

何故、クライアントから企画の内容をろくに聞かずに、図面を描くことが、できてしまうかは、業種、業態の基本設計図面があり、その図面を提案図面として、プレゼンされてしまうということです(これは実はおかしな話なのです)。

本来であれば、クライアントから企画している飲食店情報を全て聞き取り、初めて図面計画に臨むという進め方が正しい進め方であるのです。

しかし残念ながら、その正しい進め方をしている厨房会社は、わずか大手厨房会社の一部であり、日本の厨房会社が欧米に比べて30年(設計手法、施工技術などコーキングは30年前に衛生的ではないため、ステンレスジョイントに変更、ドイツファシリティ施工技術は高いのに比較して)遅れているという現実があることです。
「HACCPレベルも非常に遅れているに等しい」という意味である。

その理由は、大手食品会社のセントラルキッチンに関わらず、街の飲食店に至るまでHACCPの思想が導入されていることです。

そればかりかこれからは、人手不足や厨房効率を上げていくという提案を求められている時代に突入するというにも関わらず、
その厨房設計に対する根本的な取り組む姿勢を問われている現実と問題が根底に横たわっていることです。

これから企業再生をする手法のポイントとは、様々な視点があるが、まずは厨房効率やシステムの改善は、避けては通れない時代であることは確かでしょう。

そのためには企業主導型の厨房改革でなければ、進まないことを理解しておくことです。

改善ポイントと問題点の把握
事例

①厨房設計の前に業態コンセプトの内容理解すること

②改善の具体的な問題点を十分に聞き取ること

③厨房内の人員や人件費を削減したいこと

④厨房計画の料理工程やシステムを効率化したいこと

⑤現在の厨房計画の大きな問題点は何か

⑥どこまで調理作業を調理機器に依存できるか

⑦厨房機器を自動化することで人件費は下がるなか

⑧ 極力閉店後のスタッフのクローズアップ作業を軽減したい

⑨厨房の3人のスタッフを2人でオペレーションができるようにしたいこと

⑩厨房機器の自動化を全体的に計画したい

その他多くの厨房計画の改善や問題点を解決したいという要望は、大手企業は大きな課題になりつつあることです。

少なくとも厨房調理機器の自動化や能率化は、やっと厨房業界として重い腰を上げて取り組む姿勢にのりつつあります。

◆ノンダクトフード(排気フードがなくても排気を臭いや油脂を取り除き空気中に噴霧してしまうフード)

◆自動油循環フライヤー(従来の油濾し機器を使わず、ボタン1つで油槽の油を綺麗にフィルタリングして元の油槽に戻すフライヤー)

その他

しかしまだまだ調理機器の技術改革に対する意識はあるものの、
技術改発の先行投資を嫌う企業や機器メーカーも多いことです。

ましてや厨房機器全体に技術改革が広がっていかないという歯がゆさも残るところでしょう。

まずは企業再生を進める企業と厨房会社やメーカー、その内容を改革指導できる牽引の役割を担うコンサルタントに期待されるところが多いことです。

まずは企業再生を目指す企業がその糸口を開かなければ、なかなか動かない厨房業界の体質は、これからも残念ながら、変わることはないでしょう!

つまり技術改革とは企業再生につながることを自覚し、現在の問題点から再生に取り組む方向性を見いだすことが、
企業再生の道になることを忘れてはならないでしょう!

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