飲食店を企画計画する上で必ず内装と厨房のぶつかり合う取り合いが生じることはしばしばであろう。
この場合には内装デザイナーが詳細図面を起こし厨房計画との取り合いや寸法調整をすることが理想的な店づくりの進め方であるべきです。
しかし現実的には、デザインに片寄った設計者の場合は残念ながらうまく業務の取り合いができないことも多く、内装と厨房の詳細が詰められないままに施工に着手してしまうことも常であることです
ひどい意匠先行の設計者になると厨房内の内装展開図も全て施工業者に平気で施工図面を描かせるなど設計者としてやってはならないことが定番化しているデザイナーも多々いるのには驚きを隠せないでしょう。
自ずとデザイナーや施工業者との厨房の打ち合わせや取り合いが明確になっていなければ、当然のごとく施工レベルの精度は低いままに施工が終わってしまうことになります。
つまり関わりのない自分の仕事の範疇ではないという「我関せずという」事なかれ主義が顔をだす。
そんな現実が仕事として成立してしまう不可思議な業界でもあることを忘れてならないでしょう。
むしろ内装デザイナーのレベルが低いものであれば、厨房計画の詳細との取り合いがある部分については、率先して詳細打ち合わせに臨むスタンスでなければ、工事完了後のしわ寄せは厨房会社に責任を負わせるというひどい現場もあることでしょう。
基本的に厨房設計は厨房機器をスペースに並べることだけではなく、内装と厨房の取り合いをしっかり打ち合わせしてこそ、完成度の高い仕事に繋がることを忘れてならないでしょう。
つまり業界には高いレベルの設計者もいれば、低いレベルの設計者もいるものだという認識に立ち厨房に関わる仕事は詳細内容に至るまで責任を持って打ち合わせに臨む姿勢を崩してはならないのです。
デザイナーの知識やレベルが低ければ、厨房側からの視点で内装との取り合いや納まりを詰めなければトラブルの原因を作るだけでしょう。
厨房側の知識としては、防水詳細やディッシュアップとの取り合いなど厨房と内装が絡む部分はことの他多いことです。
設計者や内装施工業者に問われなければそのままに業務を進めてしまうという姿勢ではなかなか厨房の精度も上がらないでしょう
もっと内装との納まり詳細の知識や情報を習得する意識やレベルを高める努力を怠ってはならないでしょう。
厨房設計とは、厨房機器が関わる部分の全ての知識や実践を理解して設計に臨むことがポイントであることを忘れてはならない。
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